おとなの楽しい童話時間

幸せスイッチオンにするハッピー物語

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海底のチョウチンアンコウ

チョウチンアンコウ表紙up2



深海2000メートル、太陽の光が届かない、静かな海の底に、

1匹のチョウチンアンコウが暮らしていました。

彼女は、とても綺麗なダイヤモンドを一粒持っていました。

その美しいダイヤモンドを一目見ようと、

毎日たくさんの深海魚が、チョウチンアンコウの元を訪れました。

「とっても綺麗ですね。そんな綺麗な石を持っていて、チョウチンアンコウさんは幸せ者だな」

みんな、声をそろえて言いました。

彼女は、「ありがとう」と言いましたが、心の中では、いつもこんなことを思っていました。

『褒められるのは、いつだってダイヤモンドのことばかり、、、でもしょうがないわね、

ダイヤモンドに比べたら、私は不恰好でちっとも美しくないんだもの』

チョウチンアンコウは、幸せ者ではありませんでした。


ダイヤモンドup用のコピー2


ある日、海の底がグラグラと揺れ、海底火山が爆発しました。

チョウチンアンコウは、ダイヤモンドをなくさないように口の中に含むと、

海底から噴出するマグマから逃れようと、無我夢中で泳ぎました。

必死に逃げる彼女の隣を、小エビが1匹、もたもたと泳いでいました。

見るに見かねたチョウチンアンコウは、口を開けて小エビも中に入れました。

しかしその時、大切なダイヤモンドが口からポロリと落ちてしまったのです。

けれども、拾いに戻る余裕はありません。

チョウチンアンコウは、小エビだけを口に含んだまま、安全なところへと逃げてゆきました。

「もう大丈夫」

彼女は口を開けると、小エビを外へ逃がしてあげました。

小エビは何度も頭を下げると、仲間を探しに去っていきました。


海底カット3


数日すると海底火山は落ち着きましたが、ダイヤモンドを失ってからというもの、

チョウチンアンコウの元を訪れる深海魚は、1匹もいなくなりました。

『ダイヤモンドがないと、誰も寄ってこないなんて。

私は最初から、一人ぼっちだったのね。

、、、そういえば、あの小エビは仲間に会えたのかしら』

彼女は、小エビが元気に海底を泳ぐところを想像しました。

すると、さみしさは消えて、代わりに幸せな気持ちが湧いてきました。

そして、チョウチンアンコウの顔に、自然と笑みがこぼれました。

『こんなふうに笑うのって、初めてじゃないかしら』

チョウチンアンコウは嬉しくなって、頭の上のちょうちんをピカピカさせました。


海底カット23


「あなたの笑顔って、とってもステキね」

どこからか声がきこえてきました。

チョウチンアンコウは、『空耳かしら』と、周りをみわたしました。

「誰もいないわ、きっと聞き間違いね、、、」

彼女はがっかりして頭を振りました。

「いいえ、聞き間違いじゃないわ。」

よく見ると、あの時の小エビが、隣で嬉しそうな顔をして、彼女を見上げていました。

「まあ!ちょうど、あなたの事を考えていたのよ、仲間には会えた?」

「ええ!私、あの日のお礼が言いたかったの、本当にありがとう、それから、私達、友達にならない?」

「嬉しいけど、私、こんな不恰好だし、ダイヤモンドも持ってないし、、、」

「大丈夫!私、友達のステキなところを見つけるのが得意なの!

まず、さっきも言ったけど、あなたの笑顔!とってもいいわ!」


「本当に?誰かからそんなこと言われたの、初めて!」

「そうなの?信じられない!みんな、見る目がないのね。

やっぱり、あなたは私の友達になるべきだわ!」


うんうん。と、一人納得したエビは嬉しそうにピョンピョン跳ねました。

チョウチンアンコウは、幸せでいっぱいです。

嬉しくて、嬉しくて、頭の上のちょうちんが、ピカピカ、ピカピカ光りました。



おわり




<あとがき>

あなたの大切な友達が、幸せそうな顔で笑っているところを想像してみてください。

そうすると、あなたの顔にもいつの間にか、友達と同じ笑顔が浮かんでいませんか?


お互いを思い合う気持ちや、大切な思い出で繋がれた絆は、

学歴や肩書き、収入や財産がなくなっても、失われることはありません。


損得関係なく、お互いの、ありのままを尊重し合うことができる。

そんな友達関係は、一粒のダイヤモンドよりも、輝いていること、間違いなしです。
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